「今度の歓迎会、司会をお願いできるかな?」
上司や先輩から突然こう頼まれて、プレッシャーを感じている幹事の方はいらっしゃいませんか?
歓迎会は、新しく入るメンバーにとって「この会社(チーム)に馴染めるかどうか」が決まる最初の大切なステップです。ここでの体験は、その後のオンボーディングや心理的安全性にも少なからず影響します。
しかし、いざ司会を引き受けてみると、
「どんな順番で進行すればいいの?」
「歓迎会の司会用の挨拶や台本はどう作ればいい?」
「場が盛り上がらず、気まずい空気になったらどうしよう…」
といった不安が尽きないのが本音ではないでしょうか。
実は、歓迎会の成功は「司会のトーク力」ではなく、「事前の段取り」と「適切なツールの活用」で9割が決まります。
この記事では、数多くの社内イベントを支援してきた知見を基に、歓迎会の基本構成からそのまま使える台本、失敗しないためのリスク管理までを網羅的に解説します。これを読めば、自信を持って当日のマイクを握ることができるはずです。
1. 歓迎会の司会が押さえるべき役割と基本のタイムテーブル
まず、歓迎会における司会のゴールを明確にしましょう。それは「自分が目立つこと」ではなく、「新メンバーが主役になれる空気を作ること」です。
近年の調査によると、コロナ禍を経て企業の宴会開催率は変化していますが、依然として「社内コミュニケーションの活性化」を目的とした歓迎会や懇親会のニーズは高い水準にあります。特に、対面とオンラインを組み合わせたハイブリッド開催も定着しつつあります。
ここでは、一般的な2時間の歓迎会における、失敗しない黄金のタイムテーブルをご紹介します。
基本の進行フロー(所要時間:2時間)
時間 | 進行項目 | 司会のポイント |
|---|---|---|
0:00 | 開会の挨拶 | 開始時刻オンタイムで元気よくスタート。趣旨を簡潔に。 |
0:05 | 代表挨拶 | 上司や役員からの挨拶。事前に依頼しておくこと。 |
0:10 | 乾杯 | 乾杯の発声者を立てる。飲み物が行き渡っているか確認。 |
0:15 | 歓談・食事 | BGMを流し、新メンバーが孤立しないよう配慮。 |
0:45 | 新メンバー紹介 | ここがメイン! 自己紹介やインタビュー形式で深掘り。 |
1:00 | ゲーム・余興 | 全員参加型の企画で一体感を作る。 |
1:30 | 歓談 | 席替えを促し、交流の輪を広げる。 |
1:50 | 締めの挨拶 | 終わりの合図。中締めを行う場合も。 |
2:00 | 閉会・解散 | 二次会の案内や退店をスムーズに促す。 |
司会者が意識すべき3つのコントロール
タイムマネジメント: 飲み会は後半だらけがちです。特に挨拶や自己紹介が長引かないよう、時計を見ながら進行しましょう。
トーン&マナー: 会社の雰囲気(フォーマルかカジュアルか)に合わせつつ、明るくハキハキとした声を意識します。
トラブル対応: マイクが入らない、料理が来ないなどのトラブル時こそ、司会の冷静さが試されます。
2. そのまま使える!シーン別・司会台本と挨拶のコツ
「何を話せばいいかわからない」という方のために、シーン別の具体的な台本例を用意しました。これをベースに、自社の雰囲気に合わせてアレンジしてください。
① 開会宣言
「皆さま、お疲れ様です。本日はお忙しい中お集まりいただき、ありがとうございます。ただいまより、〇〇年度 新入社員歓迎会を始めさせていただきます。本日の司会進行を務めます、〇〇部の[自分の名前]です。不慣れな点もあるかと思いますが、楽しい会になるよう努めますので、どうぞよろしくお願いいたします!」
② 新メンバー紹介(インタビュー形式)
単に自己紹介をしてもらうだけでなく、司会がインタビュアーになると人柄が引き出せます。
「それでは、本日の主役である新メンバーの〇〇さんにお話を伺いたいと思います!〇〇さん、前へお願いします。(拍手)
まずは簡単に自己紹介をお願いできますか?
…ありがとうございます!ちなみに、趣味は『サウナ』と伺いましたが、最近のおすすめスポットはありますか?
…なるほど!意外な一面が知れましたね。皆さんも後ほど詳しく聞いてみてください!」
③ 締めの挨拶
「宴もたけなわではございますが、お時間となりましたので、これにてお開きとさせていただきます。
新しい仲間を迎えた私たちのチームで、明日からまた一丸となって頑張っていきましょう!
本日はありがとうございました!」
✅ 司会台本作成チェックリスト
本番で頭が真っ白にならないよう、以下の項目をクリアしているか確認しましょう。
挨拶を依頼する人の名前・役職(読み方)は正しいか?
「忌み言葉」や不適切な表現が含まれていないか?
タイムスケジュールと台本の尺は合っているか?
トラブル時(挨拶者がいない等)の「つなぎの言葉」を用意したか?
オンライン参加者への呼びかけ(カメラ・マイク確認)は入っているか?
3. 参加者全員が熱狂する「ゲーム・余興」の選び方
歓迎会の中盤、最も盛り上がるべきコンテンツが「ゲーム・余興」です。ここをうまく設計できるかどうかで、司会がどれだけ楽に進行できるか、そして新メンバーがどれだけ話しかけられやすくなるかが大きく変わります。
しかし、ゲーム選びを間違えると、「一部の人しか楽しんでいない」「準備が大変すぎて司会が疲弊する」といった事態になりかねません。
従来型ゲーム vs 参加型ゲーム
これまでの定番だった「ビンゴ」や「じゃんけん大会」と、近年主流になりつつある「スマホ参加型ゲーム」を比較してみましょう。
項目 | 従来型(ビンゴ・じゃんけん) | スマホ参加型(クイズ・投票) |
|---|---|---|
準備の手間 | 非常に大変(カード購入、ガラガラ準備) | 簡単(URL共有のみ) |
参加のしやすさ | 物理的なカード管理が必要 | 手元のスマホで完結 |
盛り上がり | リーチ待ちの時間がダレやすい | リアルタイム集計で常に白熱 |
オンライン対応 | 難しい(カメラ越しだと見えにくい) | 完全対応(どこからでも参加可) |
オリジナリティ | 運任せで個性を出しにくい | 内輪ネタや会社クイズが作れる |
成功事例のイメージ:会社クイズで一体感を
例えば、「新入社員の〇〇さんの特技はなんでしょう?」や「我が社の創業時の裏話は?」といったクイズを出題すると、新旧メンバーの相互理解が一気に深まります。
パワーポイントでスライドを作るのも一つの手ですが、集計や順位発表の手間を考えると、専用のツールを使うのが最もスマートです。スクリーンにQRコードを出し、全員がスマホで回答、瞬時にランキングが表示される演出は、まるでテレビ番組のような高揚感を生み出します。
💡 具体的なゲームのアイデアをもっと知りたい方は、別記事「歓迎会で盛り上がるゲーム15選」も参考にしてください。
4. 失敗しないために知っておくべきリスクと注意点
楽しい歓迎会にするためには、リスク管理も欠かせません。特によくある失敗パターンと対策を押さえておきましょう。
① ハラスメント・コンプライアンスリスク
今の時代、昭和的な「無茶振り」や「一気飲みの強要」は絶対にNGです。
リスク: 新人が委縮してしまう、後日ハラスメントとして問題になる。
対策: ゲームの罰ゲームは「激辛」や「恥ずかしいセリフ」など過激なものを避け、「全員に拍手をもらう」などポジティブなものにする。お酒を飲めない人への配慮(ノンアルコールの充実)も必須です。
② 機材・通信トラブル(特にオンライン)
ハイブリッド開催の場合、音声や映像が途切れると会場の空気が一気に冷めます。
リスク: オンライン参加者が置いてけぼりになり、離脱してしまう。
対策: 事前の接続テストは必須。マイクの電池予備、予備のPC、ポケットWi-Fiなど、バックアップ体制を整えておきましょう。
③ 時間押し(タイムオーバー)
挨拶が長引いたり、ゲームの集計に手間取ったりして時間が押すパターンです。
リスク: 締めの挨拶が駆け足になり、尻すぼみな印象になる。会場の延長料金が発生する。
対策: ゲームや歓談の時間は「バッファ(予備時間)」を持たせておくこと。また、集計が自動化できるツールを使うことで、進行の遅れを劇的に防げます。
5. 当日までの準備・行動プランとおすすめツール
最後に、歓迎会当日までに司会者がやるべきアクションプランを整理します。
実行ステップ
2週間前: 日時・会場決定、参加者への案内送付。
1週間前: 進行表(タイムテーブル)作成、挨拶依頼、ゲーム企画の決定。
3日前: 司会台本の作成、BGM選定、機材確認。
前日: 最終リマインド、景品の準備、体調管理。
当日: 30分前には会場入りし、マイク・映像・導線の最終チェック。
司会の負担を減らし、会場を熱狂させる「Ennoshita」
ここまで準備しても、やはり一番の負担は「ゲームの準備と進行」ではないでしょうか。
スライドのデザインを考えたり、点数を手計算したりするのは非常に時間がかかります。
そんな幹事・司会の方におすすめなのが、クラウド型リアルタイムクイズサービス「Ennoshita」です。
Ennoshitaを使えば、以下のメリットがあります:
準備はクイズを考えるだけ: デザインされたテンプレートがあり、パワポ作成の手間が不要。
スマホで全員参加: アプリのインストール不要。QRコードを読み込むだけで、数百人規模でも同時参加可能。
自動集計&演出: 回答結果やランキングがリアルタイムでスクリーンに表示され、プロ顔負けの演出が可能。
司会もスマホで操作: PCに張り付く必要がなく、会場を動き回りながら進行できます。
歓迎会での活用例:
「新入社員プロフィールクイズ」で新メンバーの人柄を楽しく紹介
「社内あるあるクイズ」で既存社員と新入社員の距離を縮める
「部署対抗戦」でチームの一体感を演出
「歓迎会の準備時間を減らしたいけれど、クオリティは落としたくない」
「オンライン参加者も含めて、全員で盛り上がりたい」
そうお考えの司会者の方は、ぜひEnnoshitaの活用を検討してみてください。無料プランから試すことができ、リハーサルも何度でも可能です。
最高の準備とツールで、新メンバーにとって忘れられない素敵な歓迎会を作り上げましょう!
よくある質問(FAQ)
Q. 歓迎会の司会はどのくらいのトーン(真面目/フランク)で話すのが良いですか?
A. 会社や参加者の雰囲気に合わせるのが基本です。 役員や管理職が多いフォーマルな場では丁寧な敬語をベースに、若手中心のカジュアルな場では親しみやすいトーンでOK。迷ったら「明るく丁寧」を意識すれば間違いありません。開始前に上司に雰囲気を確認しておくと安心です。
Q. 司会が新人の場合でも問題ありませんか?
A. むしろ「新人ならでは」の良さがあります。 先輩社員にとっては後輩の成長を見守る機会になり、同期にとっては応援したくなる場面になります。ただし、事前の台本準備とリハーサルはしっかり行い、困ったときにフォローしてくれる先輩を1人決めておくと安心です。
Q. 司会台本はどの程度まで細かく書いておくべきですか?
A. 「話す内容の7割」は書いておくのがおすすめです。 開会・乾杯・紹介・締めなど重要なシーンはほぼ原稿通りに、歓談中のつなぎや盛り上げは箇条書きメモ程度でOK。本番で真っ白にならないためにも、「最低限これだけ言えば進行できる」という骨子を用意しておきましょう。